妊娠中の
インフルエンザワクチンについて

妊娠している人は、一般の妊娠していない人に比べて、インフルエンザに感染した場合、肺炎などを合併しやすく、基礎疾患がある方と同様に重症化しやすいことが明らかとなりました。

WHO(世界保健機構)は、「妊娠28週以降の妊婦は特に重症化の危険が高い」、「妊婦はそうでない一般集団より集中治療室を必要とする確率が10倍高い」という声明を発表しています。

日本で使用されるインフルエンザワクチンは、生ワクチンではないので重篤な副作用は起こらないと考えられ、一般的に妊娠中のすべての時期において安全であるとされています。さらに、妊娠初期に従来のインフルエンザワクチンを接種しても、流産や先天奇形のリスクがないという研究結果もあります。

アメリカの予防接種諮問委員会Advisory Committee on Immunization Practices(ACIP)による勧告では、インフルエンザシーズン中に妊婦である女性のインフルエンザワクチン接種を妊娠週数に関わらず推奨しています。

母体の免疫が胎盤を介して児へ移行することにより、出産した赤ちゃんも出生時に既に感染防御に十分な免疫を獲得していることが証明されています。 従って、妊娠中のインフルエンザワクチン接種は、母子ともに有用だと考えられます。

インフルエンザワクチンの効果は、接種して約2週間後から効果が表れ、5ヵ月程度続くと考えられていますので、インフルエンザの流行する少し前の10月~11月末までに接種することをおすすめします。

ワクチンの主な目的は重症化を防ぐことです。ワクチンを接種しても、インフルエンザの発症を完全に防ぐことができるわけではありません。人ごみに行かない、手洗いやうがいをこまめにするなど、基本的な予防は忘れないようにしましょう。


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