電話によるお問い合わせ

電話受付は診療時間内

電話をかける

一般外来

最終受付 午前12時まで / 午後7時まで

診療時間
AM 9:30 - 12:30
PM 4:30 - 7:30

休診日:木曜午後・日曜日・祝日

※土曜日午後の診療は、学会等のため休診になる場合があります。

母乳外来・助産師外来

最終受付 午前12時まで / 午後7時まで

診療時間
AM 9:30 - 12:30
PM 4:30 - 7:30

休診日:木曜日・日曜日・祝日

※土曜日午後の診療は、学会等のため休診になる場合があります。

おしらせ

診療時間

おしらせ一覧へ

【エストロゲンは“神の手 GOD HAND”だった】


閉経後に老化が進む理由とHRT(ホルモン補充療法)でできる対策を

産婦人科医が解説

エストロゲンは「神の手」

女性の若さを支える万能ホルモン

エストロゲンは、女性の体を若々しく保つために働く“多機能ホルモン”。 その作用は全身に及び、まるで 「神の手が体を支えている」 ようだと言われることがあります。

●エストロゲンが支える主な機能

  • 血管:柔らかく保つ(動脈硬化予防)
  • :破骨細胞を抑え骨密度を維持
  • 皮膚:コラーゲン産生を促進
  • :神経新生・記憶力・気分の安定
  • 代謝:内臓脂肪を抑える
  • 膣・外陰部:上皮を厚くし、乾燥や痛みを防ぐ

40代までの女性が若々しく見えるのは、 エストロゲンが全身を守っているからです。

閉経=神の手が離れる瞬間

なぜ老化が一気に進むのか

閉経前後の数年で、エストロゲンは 90%以上減少 します。 その結果、複数の臓器が同時に変化し、女性は「急に老けた」と感じやすくなります。

●閉経後に起こる変化

  • 血管が硬くなる → 動悸・ほてり・高血圧
  • 骨吸収が加速 → 骨粗しょう症
  • 皮膚のコラーゲン減少 → しわ・乾燥
  • 脳の神経伝達変化 → 不安・集中力低下
  • 代謝変化 → 内臓脂肪増加
  • 膣上皮の萎縮 → 乾燥・性交痛

これは 「神の手が離れた」 ために起こる自然な現象です。

進化生物学的には“閉経後の長寿”は想定外だった

人類は進化の過程で寿命が大幅に延びました。 しかし、進化が設計した女性の身体は 「閉経後に数十年生きる」 ことを想定していませんでした。

つまり現代女性は、 エストロゲンの保護がない状態で長く生きる“新しい時代”を生きている。

ここに医学の出番があります。

HRT(ホルモン補充療法)

神の手が離れたあとに“人の手”で支える医学

閉経後の女性を支えるために現代医学が提供するのがHRT(ホルモン補充療法)

●HRTが補うもの(エストロゲンの保護機能)

  • 血管の柔軟性
  • 骨密度の維持
  • 皮膚のコラーゲン保持
  • 脳の神経伝達の安定
  • 膣・外陰部の上皮強化
  • 代謝の改善

つまり、 「神の手が離れたあとに、人の手(HRT)が支える」 という構図が成り立つ。

HRT(ホルモン補充療法)の効果エビデンス

  • ホットフラッシュ:70〜90%改善 
  • 不眠・気分障害:有意に改善 
  • 膣萎縮・性交痛:高い改善効果 
  • 骨密度維持:強いエビデンス 
  • 心血管保護:閉経後10年以内の開始で効果が大きい 

HRTのリスク(最新エビデンス)

  • 乳がんリスク:5年以上の長期使用でわずかに上昇(年間1〜2人/1000人)
  • 血栓症:経口剤で上昇、経皮剤では上昇しない
  • 禁忌:乳がん既往、子宮体がん既往、血栓症既往など 

エストロゲンは女性の体を若々しく保つ“神の手”のようなホルモンです。 閉経でその手が離れると、体が一気に変化するのは自然なことです。 でも現代医学には、神の手が離れたあとに“人の手=ホルモン補充療法(HRT)”で体を支える方法があります。 HRTは、閉経後の女性を守るための治療です。