月経周期が乱れる原因は一つではありません。 ストレスからホルモン異常、婦人科疾患まで幅広く、複数の要因が重なって起こることもあります。 ここでは、臨床的に頻度が高い順に月経不順の主な原因を解説します。
1. ストレス・生活習慣の乱れ(最も多い原因)
現代女性の月経不順で最も多いのが、ストレスや生活習慣の乱れによる排卵障害です。
- 強い精神的ストレス
- 睡眠不足・過労
- 過度なダイエット
- 急激な体重変化
- 過剰な運動
これらは脳(視床下部)の働きを乱し、排卵が止まることで月経周期が長くなったり、無月経になったりします。
2. ホルモン異常(内分泌の問題)
ストレス以外で多いのが、ホルモンバランスの異常です。
- 高プロラクチン血症
- 甲状腺機能低下症・亢進症
- 早発卵巣不全(POI)
これらは排卵に直接影響するため、月経不順の主要な原因となります。
3. PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)
月経不順の原因として非常に多く、約30〜40%を占めるとされています。
特徴は以下の通りです:
- 月経周期が長い(稀発月経)
- 無排卵になりやすい
- 卵巣に多数の小さな卵胞が見られる
- 肥満・多毛・ニキビを伴うことも
若い女性に多く、妊娠希望のある方では早めの評価が重要です。
4. 体重・栄養状態の問題
体重や栄養状態も月経に大きく影響します。
- 痩せすぎ(BMI低値) → 排卵停止
- 肥満 → インスリン抵抗性 → PCOS悪化
- 栄養不足(鉄・亜鉛・ビタミン類)
特に急激な体重変化は月経不順を引き起こしやすく注意が必要です。
5. 婦人科疾患(器質的な原因)
子宮や卵巣の病気が月経周期に影響することもあります。
- 子宮筋腫
- 子宮内膜症
- 子宮内膜ポリープ
- 卵巣腫瘍
出血量の増減や周期の乱れが起こることがあります。
6. 年齢による卵巣機能の変化
- 思春期:初経から数年は排卵が安定せず、周期が乱れやすい
- 更年期:排卵が不規則になり、周期が短くなったり長くなったりする
年齢による自然な変化も月経不順の一因です。
7. 薬剤の影響
以下の薬剤が月経周期に影響することがあります。
- 抗うつ薬・抗精神病薬
- ステロイド
- ホルモン剤
薬剤性の月経不順は、服薬状況の確認が重要です。
まとめ:月経不順は「ストレス・ホルモン・PCOS」が三大原因
頻度の高い順にまとめると以下の通りです。
- ストレス・生活習慣の乱れ
- ホルモン異常(甲状腺・プロラクチン・POI)
- PCOS(約30〜40%)
- 体重・栄養状態の問題
- 婦人科疾患
- 年齢による変化
- 薬剤の影響