BMI(BodyMass Index)体格指数
BMI=体重(kg)÷(身長(m)×身長(m))
BMI 18.5未満:「低体重(やせ)」
BMI 18.5以上25未満:「普通体重」
BMI 22:「標準体重」最も病気になりにくい状態
BMI 25以上:「肥満」
BMI 35以上:「高度肥満」
肥満による健康障害
肥満は、脂肪が過剰に蓄積した状態です。蓄積した脂肪が過剰に増えると、以下のようなさまざまな病気のリスクが高まるので注意が必要です。
- 耐糖能障害 (2型糖尿病・耐糖能異常など)
- 脂質異常症
- 高血圧
- 高尿酸血症・痛風
- 冠動脈疾患:心筋梗塞・狭心症
- 脳梗塞:脳血栓症・一過性脳虚血発作 (TIA)
- 非アルコール性脂肪性肝疾患 (NAFLD)
- 月経異常、不妊
- 閉塞性睡眠時無呼吸症候群 (OSAS) ・肥満低換気症候群
- 運動器疾患:変形性関節症 (膝・股関節) ・変形性脊椎症、手指の変形性関節症
- 肥満関連腎臓病
肥満に健康障害を伴うと「肥満症」という病気になります。健康に問題がないのであれば治療の必要はないかもしれませんが、BMI25以上で、肥満によって合併症が発症したり、健康に問題が生じたりしている場合もしくは将来の健康障害を予防するためには、減量が必要になります。
減量目標は肥満症では現体重の3%、高度肥満症では5〜10%です。1~3%の減量でコレステロールや中性脂肪、HbA1c、肝機能の有意な改善がみられ、3~5%の減量で血圧、尿酸、空腹時血糖の有意な改善が認められたと報告されています。
BMIが同じでも脂肪がついている場所により健康へのリスクは大きく違います。
腹部の内臓のまわりに脂肪が多く蓄積する「内臓脂肪型肥満(リンゴ型肥満)」の人は、糖尿病、高血圧、脂質代謝異常などを発症する確率が高くなります。
これに対し、おしりのまわりや太ももなど下半身を中心に皮下脂肪が多く溜まっているものの内臓脂肪は少ない「皮下脂肪型肥満(洋ナシ型肥満)」の人は、こうした異常が発症する確率はあまり高くなりません。
肥満対策
運動をする
体重は、摂取エネルギー(食事)と消費エネルギー(運動)の差で決まります。肥満の予防・治療には、摂取エネルギー(食事)と消費エネルギー(運動)のバランス改善、すなわち摂取エネルギーを減らすことと消費エネルギーを増やすことが第一となります。少しでもいいので食べる量を減らして、少しでも運動してください。
腸内環境を整える(腸内フローラを改善する)
酪酸菌
酪酸菌(宮入菌)とは、酪酸を産生する細菌です。ミヤBM錠は1錠に酪酸菌20mg含有します。ビオスリー配合錠は1錠に酪酸菌10mg・ラクトミン(乳酸菌)2mg・糖化菌10mgを含有します。糖化菌はラクトミン(乳酸菌)やビフィズス菌の増殖を促します。
酪酸菌が酪酸を作ると腸内環境は酸性に傾きます。酸性は悪玉菌にはつらい、そして善玉菌には嬉しい環境で、悪玉菌が抑制され腸内環境、腸内フローラが改善します。
乳酸菌は乳酸を作り、腸内環境を酸性にして悪玉菌の発育を抑制します。さらに酪酸菌の増殖を促す働きがあることが分かっています。
酪酸は大腸のエネルギーとなり、蠕動運動を活発化させ、便の排泄を促します。また、酪酸は短鎖脂肪酸の一種で、短鎖脂肪酸は脂肪の蓄積を防いでくれることが知られていて、肥満防止やダイエットに有用であると考えられています。
短鎖脂肪酸を作ることができる菌を「瘦せ菌」と呼ぶことがあります。酪酸菌(宮入菌)は瘦せ菌の一種なのです。
酪酸菌の多い腸内環境では、大腸炎や大腸がんを抑制することのみならず、肌質の向上、免疫力向上により長寿に関与することも知られています。
また、一般的によく知られている乳酸菌、ビフィズス菌は胃酸に弱く、摂取しても多くの菌が胃酸で死滅してしまって腸まで届かないのに対して、酪酸菌は胃酸に強く生きたまま腸まで届くという特徴も持っています。
腸内環境を整えるために善玉菌のエサとなる食品成分「プレバイオティクス prebiotics」を摂ると効果的です。
発酵食品
チーズ・納豆・味噌・漬物
※乳酸菌が豊富に含まれる。
オリゴ糖
アスパラガス・ごぼうや大根など根菜類、バナナ・りんご・牛乳
食物繊維
豆類・きのこ・海藻
酪酸菌などの有用菌(善玉菌)は「プロバイオティクス probiotics」と呼ばれ、ヨーグルトなどの食品や腸内環境を改善する整腸剤で摂ることができます。「proは、共に」「bioは、生きる」。プレバイオティクスとプロバイオティクスを組み合わせて摂る方法は、「シンバイオティクス synbiotics」と呼ばれ、いま注目されている腸活法です。「syn」とは「一緒に」という意味です。
毎日体重計に乗る
毎日体重測定して自分の体重を直視してください。その日の体重はスマホのカレンダーなどに記録して、週に一度は1週間前の体重を見て体重の変化を確認してください。体重が落ちない人は直近1週間の生活習慣を反省してください。食べ過ぎていなかったか?運動はしていたか?反省点が見つかったら明日からまた頑張りましょう!