梅毒は「梅」の毒と書きますが、これは「梅」ではなく「ヤマモモ」のことです。
「ヤマモモ」は中国での名称が「楊梅」です。
梅毒の第2期にでる発疹が、ヤマモモ(楊梅)の果実に似ていることから、中国医学で「楊梅瘡(ようばいそう)」と呼ばれました。それが日本に伝わり「梅毒」という漢字表記になったということです。
梅毒の第2期にでる発疹は、「バラ疹」と言います。小さなバラの花に似ていることから「バラ疹」と呼ばれます。バラ疹は「体幹・四肢・手のひら・足の裏」に数ミリ〜1cmの淡い赤色円形〜楕円形の小さな紅斑が散在し、色調や形が“バラの花びら”のように見えます。特に手掌・足底は診断上きわめて重要です。(多くの皮膚疾患は手掌に発疹を出さないため、 手のひらの紅斑は梅毒を強く示唆します)
バラ疹は、かゆみがないのが最大の特徴です。左右対称に出ることが多く、数週間で自然に消えますが、治ったわけではありません。病気は体内で進行し続けます。「治ったように見えるのに治っていない」ことが、梅毒の特徴のひとつです
梅なのかヤマモモなのかバラなのか・・・混乱しますね。
19世紀の社交界の舞踏会では、女性のドレスは背中が大きく開いていました。蔓延していた梅毒を見つけやすくする為に着せたとする俗説がありますが、これは事実ではなく噂のようです。背中の開いたドレスは当時のファッションであり、梅毒とは無関係のようです。
梅毒はどこから来たのか? 「梅毒は15世紀末コロンブスとその船員が、新大陸アメリカからヨーロッパへ持ち帰った」というコロンブス起源説。これが現在もっとも有力な仮説として扱われています。