ミレーナとは
ミレーナ52mg(以下ミレーナ)は、黄体ホルモンを子宮の中に持続的に放出する子宮内システム(IUS : Intra Uterine System)です。ミレーナの本体はT字型をしていて、柔らかいプラスチックでできています。T字型の縦の部分から、レボノルゲストレルという黄体ホルモンがゆっくり持続的に放出され、一度装着すれば最長で5年間効果が継続します。
ミレーナには2つの効果があります
1
過多月経・月経困難症の治療効果
ミレーナから放出される黄体ホルモン(レボノルゲストレル)は、子宮内膜の増殖を抑える働きがあるため、内膜は薄い状態となり、月経量を減少させるとともに月経痛を軽くします。ミレーナを過多月経・月経困難症の治療のために使用する場合は保険適用となります。
出典:バイエル薬品株式会社Gynecology Expert
2
避妊効果
ミレーナから放出される黄体ホルモン(レボノルゲストレル)は、子宮内膜の増殖を抑える働きがあるため、内膜は薄い状態となり、妊娠の成立(受精卵の着床)を妨げたり、子宮の入り口の粘液を変化させて精子が腟の中から子宮内に侵入するのを防いだりすることで避妊効果を発揮します。避妊効果は、99.8%です。ミレーナを避妊のために使用する場合は保険適用となりません。(58,700円税込)
ミレーナの装着
ミレーナ装着前の検査
子宮・卵巣の状態を超音波検査で調べます。
クラミジア・淋菌感染症などの性感染症になっていないか調べます。
性感染症が見つかれば、先ず性感染症の治療を行います。
ミレーナの装着
月経開始後5~7日目に装着します。
装着時に軽い腹痛・不快感・出血などが起こることがあります。
装着は数分で終わり、そのまま帰宅することができます。
ミレーナ装着後
ミレーナを装着してから数日間は、出血、下腹部痛、腰痛、おりものなどの症状があらわれることがあります。また、一時的に乳房が張る症状が見られる場合もあります。これらの症状が継続する場合やひどい場合は受診してください。
ミレーナを装着してから数か月間は、月経時期以外に出血が続くことがありますが、通常は日数の経過とともに消失します。
ミレーナを装着していても、月経は自身の周期で起こります。装着してから日数が経過するとともに月経血量が減り、痛みの症状も軽くなってきます。
黄体ホルモン(レボノルゲストレル)の効果によって子宮内膜が薄くなるため、装着して1年後には約20%の方で月経が起こらなくなります。
装着後は、ミレーナの位置・効果などを確認するため、必ず定期点検を受けてください。(1か月点検・3か月点検・6か月点検・1年点検・その後毎年1年点検)
ミレーナの使用期限
ミレーナは、最長5年間効果が持続します。5年を超えないうちに新しいものに交換することが必要です。
出典:バイエル薬品株式会社Gynecology Expert