避妊法とは
避妊法とは、望まない妊娠を避けるための方法です。人間は子孫を残す生殖のためだけでなく、 愛情表現・パートナーとのコミュニケーション・射精やオーガズムなどの官能的快楽の欲求を満たすためにもセックスを行います。そのため経済的・社会的理由などから妊娠を望まない場合は避妊が必要となります。
Type
さまざまな避妊法
ピル(低用量ピル OC:Oral Contraceptives)
ピルはエストロゲンとプロゲステロンの2種類の女性ホルモンを配合したお薬です。現在使用されているのはホルモンの成分含有量が少ない低用量ピルです。ピルは正しく服用すればほぼ100%避妊ができます。ピルはエストロゲンとプロゲステロンの2種類の女性ホルモンが、脳下垂体に働きかけて卵胞を成熟させるホルモンの分泌を抑えます。そのため卵胞は成熟せず排卵が抑えられます。さらにもし排卵しても子宮内膜を薄くして受精卵が着床しにくくします。また、子宮頚管粘液を変化させて、精子が子宮内へ侵入しにくくします。これらの直接的・間接的な作用の組み合わせによって確かな避妊効果をもたらします。
取り扱いピル

アンジュ28
2,860円(税込)

マーベロン28
2,970円(税込)

スリンダ28
3,880円(税込)
ピルの学割制度あり
中学生・高校生・大学生は5%OFF(専門学校・大学院は対象外)
IUS(子宮内システム:Intra Uterine System)
ミレーナ 59,800円(税込)
子宮内に装着されたIUSは、付加された黄体ホルモン(レボノルゲストレル)が子宮の中で少しずつ放出されます。この黄体ホルモンは子宮内膜の増殖を抑える働きがあるため、内膜は薄くなります。子宮内膜が薄くなると、受精卵が着床しにくくなるため、妊娠を阻害することが可能なのです。また子宮内膜が薄くなると、月経の量が少なくなり月経痛を軽くする効果もあります。さらに子宮の入口の粘液を変化させて精子が腟の中から子宮内へ進入するのを防いだりすることでも避妊効果を発揮します。避妊効果は、99.9%と非常に高く、その効果は5年間持続します。
出典:バイエル薬品株式会社Gynecology Expert
IUSミレーナは、次のような人にお勧めです
高い避妊効果を期待している人
長期間の避妊を希望している人
何らかの理由でピルを服用できない人(喫煙者など)
ピルを毎日飲む薬が苦手、ピルの飲み忘れが心配な人
出産経験のある人
IUD(Intra Uterine Device)
銅付加IUD : ノバT
避妊の目的で子宮内に装着する器具をIUDといいます。銅付加IUD(ノバT)は、T字型の縦軸に銀を芯にして銅線が巻き付けられています。IUDは受精を妨げることで避妊していますが、銅を付加することで避妊効果がより高くなっています。大きさ形状はIUS(ミレーナ)と同じです。避妊効果は99.2%で5年間効果が持続します。
※製造販売中止のため2025年2月より当院での取り扱いは終了となりました。

避妊手術
女性の卵管もしくは男性の精管を外科手術によって縛り(結紮)、卵子や精子の通過を止めることによって避妊する方法です。女性の卵管結紮術は帝王切開の時に同時に行うことがあります。避妊手術は基本的には永久的でほぼ確実な避妊です。後から妊娠を希望しても元に戻すことは困難です。
コンドーム
一般的な使用方法では失敗率18%、つまり1年間に100人のうち18人妊娠してしまいます。
コンドームでの失敗例
コンドームを使ったり使わなかったりした
コンドームをセックスの途中で装着した
コンドームがやぶれた
コンドームが外れた、腟内に残った
これらがコンドームでの失敗原因だと思われます。もし、これら失敗例に心当たりがある人は、より避妊効果の高いピル・IUSに切り替えたほうがよいでしょう。
コンドームは安価で手軽な避妊方法ですが、世間で考えられているほど避妊効果は高くありません。望まない妊娠を避けることは主に女性自身の問題であるにもかかわらず、コンドームは男性の正しい理解と協力が必要な男性主体の避妊方法です。コンドームは避妊具ではなく、性感染症予防の道具として考えたほうがよいでしょう。
※リズム法(オギノ式)
簡便な方法ですが、排卵の乱れなどにより予測を失敗してしまう可能性もあります。失敗率24%で避妊法とは言えないようなものです。本来は不妊治療のため日本人産婦人科医・荻野久作が発見した、月経周期に関する「荻野学説」が避妊法に応用されたものです。荻野本人は自分の学説が避妊法として利用されることについて、中絶の増加に繋がるとして大いに反対していました。「女の身体には1日たりとも『安全日』などありはしない」「迷惑だ。むしろ不妊治療に役立つ学説だ」と主張しつづけました。
※腟外射精
射精する直前に腟からペニスを抜いて、外に射精する方法です。 失敗率22%でとても避妊法とは言えません。射精前でもペニスから精子はでていますし、ペニスを抜くタイミングが遅れることもありますので失敗率が高くなります。俗に「外だし」と呼ばれアダルトビデオなどでよくみられるので、これで避妊できると思っている人もいるようですが大間違いです。
※上記の料金は予告なく変更になる場合があります

【40〜50歳代に適した避妊法】
40〜50歳代は妊娠の可能性が徐々に低下する一方、閉経が確定するまでは妊娠が起こり得る年代です。 同時に、年齢とともに血栓症リスクが上昇するため、避妊方法の選択には注意が必要です。
この年代で特に推奨されるのが、
- ミレーナ(子宮内システム Intra Uterine System:IUS)
- スリンダ(プロゲスチン単剤ピル Progestin Only Pill:POP)
の2つです。
1. ミレーナ(IUS)|血栓症リスクゼロ・5年間有効
ミレーナは子宮内に装着するレボノルゲストレル放出型の避妊薬です。
◎メリット:
- 血栓症リスクゼロ(エストロゲンを含まない)
- 避妊効果は99%以上
- 月経量が大幅に減る
- 月経痛・過多月経の改善
- 1度の装着で最長5年間有効
- 月経困難症・過多月経の方は保険適応
◎デメリット:
- 装着時の痛み
- 装着後数か月の不正出血
- 装着直後の下腹部痛・違和感
- ミレーナの脱出(自然脱落)
- まれに、子宮穿孔・骨盤内炎症性疾患・異所性妊娠
- 出産経験がないと入れることが難しい
◎向いている方
- ピルの血栓症リスクが気になる方
- 出産経験のある方
- 月経量が多い・月経痛が強い方
- ピルを忘れずに毎日1錠ずつ続ける自信がない方
- 喫煙・高血圧・肥満などでこれまでのピルが使いにくい方
2. スリンダ(POP)|血栓症リスクが低い飲み薬
スリンダは「Progestin-Only-Pill : POP」プロゲスチンのみの避妊ピルです。
◎メリット:
- 血栓症リスクを上げない(これまでのピルと異なりエストロゲンを含まないため)
- 年齢制限がなく、閉経前であれば年齢に関係なく服用可能
- 喫煙者・高血圧・肥満・脂質異常症・前兆を伴う片頭痛の方でも使用可能
- 月経困難症・PMS・ニキビ・むくみ・高血圧予防にも一定の効果
- 1日1回1錠で避妊効果を維持
◎デメリット:
- 不正出血が多い(40~50%)
- 消退出血(月経)が来ないことがある(30~40%)
- 頭痛・吐き気が出ることがある(飲み始めのトラブル)
- 飲み忘れると避妊効果が低下
- これまでのピルと比較すると値段が高い
◎向いている方
- ピルを続けたいが血栓症が心配な方
- ミレーナを子宮の中に入れる事に抵抗がある・心配な方
- 喫煙者・高血圧・肥満・脂質異常症・前兆を伴う片頭痛の方など、これまでの低用量ピルが使えない方
- 月経困難症・PMSなどの月経トラブルを改善したい方
3. なぜ40〜50歳代では「ミレーナ・スリンダ」が推奨されるのか?
- 年齢とともに血栓症リスクが上昇ため:エストロゲンを含有するこれまでのピルは、深部静脈血栓症・肺塞栓症のリスクを上げることが知られています 。これまでのピルは40歳以上では日本産科婦人科学会でも慎重投与とされ、50歳で中止が推奨されます。
- ミレーナ(IUS)・スリンダ(POP)は血栓症リスクを上げない
- スリンダはプロゲスチン単剤のピルであるため、喫煙者・高血圧・肥満・脂質異常症・前兆を伴う片頭痛の方など、これまでの低用量ピルが使えない方でも使用可能です 。
- ミレーナは月経トラブルにも有効:過多月経・月経痛の改善効果が高く、QOL向上にも役立ちます。
- コンドームは失敗率が高い(失敗率18%)
- 腟外射精は失敗率がさらに高い(失敗率22%)
4. 40〜50歳代の避妊選びのポイント
✔ 40歳以上の避妊の失敗、望まない妊娠、人工妊娠中絶は意外に多いです。閉経するまでは妊娠する可能施があります。確実な避妊を心掛けましょう。
✔ 40歳以上の方は血栓症のリスクが高くなるので、これまでのエストロゲンを含有しているピルは避けたほうがよいでしょう
✔ コンドーム・腟外射精は失敗率が高く、望まない妊娠につながりやすい避妊法です。
5. 当院で人気の避妊プラン
- 第一選択:ミレーナ(IUS)
「避妊+月経痛改善+血栓症リスクゼロ」を同時に叶えるため、40〜50代で最も選ばれています。
- 第二選択:スリンダ(POP)
「ピルを続けたい」「生理を整えたい」という方に最適です。
6. まとめ
40〜50歳代の避妊は、安全性を最優先に考える必要があります。 血栓症リスクを避けながら確実な避妊を続けたい方には、 ミレーナ(IUS)とスリンダ(POP)が最も適した選択肢です。

